タイ語教材レビュー~タイ語リスニング~

こんにちは!Mayutaです(^^)/

仕事柄日本で売られている教材に目を通すことが多く、ブログをいろいろ整理して、これまで学んだ言語の教材レビューを書いてみようと思っていたのですが、第一弾がなんとタイ語になりました…笑

先日実用タイ語検定試験を受けてきたばかりですが…

さて、第一弾でご紹介したい教材はこちらです↓

タイ語リスニング(リンク)

Amazonより

今月出たばかりの書籍のようで、一昨日ベトナム語の教材を見に行った際に発見しました(^^)/

タイ語はまだまだ初学者レベルですが、この著者の方のリスニングトレーニングに対するスタンスにものすごく共感できたので、良さそうなポイントを紹介したいと思います。

  1. 著者のリスニングに対するスタンス
  2. 豊富な内容

著者のリスニングに対するスタンス

まえがきを開いていただくと、中段から以下のようなポイントでの説明があります。

  • 「部屋の中でひとりじっくりとタイ語を聞き、自身の聞き取り方を見直す」のが大切で、「タイ人と会話したいという気持ち」は抑えること
  • 「大意」⇒「細部」のトレーニングで、自身に合った聞き取りの仕方を学べること
  • 「スピーキングの練習とは異なり、リスニング学習に即効性はなく、地味な作業が続く」ので、それは事前に覚悟しておくべきこと

これまで英語、中国語、フランス語、インドネシア語、ベトナム語…といろいろな言語を学ぶにあたって、教材をいろいろ見てきましたが、「良書だな」と思った書籍には、必ず上記のような心構えが書かれていたので、実際の個人的な体験も含めて、上記のポイントはすべての語学学習者に知っておいてもらいたい点だなぁ、と思いました。

まず、「会話」におけるリスニングの位置づけと、その鍛え方ですが、我々はどうしても、「会話ができないなら会話の練習を…」と、ネイティブと話したがる傾向があります。これはもちろん、たまには必要です。ですが、それは遠回りになってしまうケースが多いです。

スポーツに例えて、「会話」が「試合」だと考えてみてください。「試合で活躍できないから、もっと試合に…」と思う人も中にはいると思いますが、スポーツの場合は「ドリブルをもっと練習する」、「パスをもっと練習する」といった形で、基礎練に目を向ける人が多いのではないでしょうか。

語学においても、「リスニング」や「リーディング」は個別の基礎練にあたると言えます。相手が何を聞いているのか分からない状態で、スムーズな会話はやはり成り立ちません。「自分が言いたいこと」は事前に準備できます、それがスピーキングの「即効性」という説明になると思いますが、一方的に言いたいことを言い終わった後の会話のラリーについていくためには、やはり「聞き取る能力」が必要になりますね。

「大意」から「細部」のスタンスも良いなぁ、と思います。日本人の傾向なのかわかりませんが、語学で挫折してしまう人の多くは「完璧主義者」の方が多いと思います(ちなみに、私Mayutaは超B型のおおざっぱ人間です( ゚Д゚))

日本語の会話でも「すべてを聞き取って処理している」わけではありません。重要なポイントから、ほぼ意味を理解して会話を続けています。もちろん、慣れているものは細部まで聞いてもストレスになりませんが、専門的な話や自分の知らない範囲の話は、「大意」で済ませていることが多いはずです。日本語でさえそうなのですから、外国語はなおのことです。

また、p.12とp.45のコラムに、以下のようなポイントが書かれています。

  • 「わからない」ことはわざとそのまま置いておく
  • 「音」への反応力を高める
  • 「わかる」は後追いでやってくる
  • 人によって発音が違うので、ネイティブとの会話も場数が必要

これらの点もものすごく共感します。過去に何度か外国語学習方法のトピックに触れた際に書いていたともうのですが、私Mayutaも個人的に新しい外国語を学ぶときは、比較的長めの音声教材(薄めの物語のオーディオブックくらい)を用意したり、YouTubeで音だけで判断して好きそうな曲を決め学習していく中で聴き続ける、ということをしてきました。

1つ目の効果として、学習のマイルストーン的に使える点が挙げられます。最初は「ただの雑音」でしかなく、何を言っているかはもちろんの事、そもそもどんな音なのかすら正確にキャッチできません。その言語特有の音やリズムというものがあるからです。

ただ、聴き続けることで音に慣れることができますし、教科書などでの学習を通じて、だんだん単語単位では引っかかってくる音も出てきます。この段階でもまだまだ「わかる」にはなっていませんが、「わかり始めてきたかも…」という進歩は感じ取れます。

2つ目の効果として、頭の中にその外国語の「音声サンプル」をある程度貯めることができる点が挙げられます。これは、英語での経験ですが、我々日本人が所謂従来の学校英語で英語を学び続けると、リスニングやスピーキングに難を抱えやすくなります(ちなみに、私Mayutaは学校英語大好き派ですので、悪しからず…)。これは「正確な音情報」を仕入れる機会が少ないことに課題があり、学校英語そのものが悪いわけではないと思います。

「洋楽を聴くと英語が上手くなる」という話を耳にしたことがあると思います。これも上記の観点から一定は理屈が通るのかな、と思っています。学校英語と並行して洋楽をよく聴く中高生は、「音のストック」を周りの学生よりも貯めている状態にあると言えるので、より音声的な反応で有利になっていると考えられます。

洋楽を聴く理由も「かっこいいから」であって、「歌詞がいいんだよねぇ」なんて人はそういません。つまり、「わからなくても聴ける」わけです。これが語学学習のリスニングとなると、完璧主義の方々は、「わからないから嫌だ」に変わってしまうわけです。

以上の著者のスタンスが垣間見えたので、この本はきっと良い本だろうな、という確信があります!

豊富な内容

教材は大きく3つの章に分けられていて、かなりいろいろなトピックが入っています。

  • 第1章 項目別理解(人物紹介/町の様子/買い物/自己紹介/部屋探し)
    • 片方の説明を聞いて理解する、という能力が鍛えられそう
    • 比較的短い分で構成されています
  • 第2章 テーマ別理解(ショートストーリー)
    • 2人以上の会話を聞いて理解する、という能力が求められる
    • 短い物語のあらすじや起承転結を理解する能力が鍛えられそう
  • 第3章 状況別理解(シチュエーション)
    • 第2章とほぼ同じ効果が期待できそう
  • 番外編 長文理解(サスペンスドラマ)
    • 本書の総仕上げ的な練習ができる
    • ここまでくればタイ語のリスニング力は上出来と言えそう

早速第1章から取り組んでいますが、スピードも容赦ないネイティブレベルだと思うので、まだまだ少し圧倒されてしまっていますが、実用タイ語検定4級レベル(と勝手に名乗っていますが)からでも、十分使える教材だと思います。

最後の番外編ですが、ちょうど高校卒業したてのころ、Podcastで英語の物語を聞いてリスニングを勉強する、ということをやっていましたが、その時の内容に近く、当時の英語力はTOEICで670~680(リスニングが380くらいだったと記憶してます)くらいだったと思うのですが、音声だけ聞いて理解できるようになっていたので、この教材でタイ語でもその位のレベル感に到達できそう…という期待感があります(^^♪

以上、少し長くなってしまいましたが、記念すべき第一弾レビューでした!

タイ語教材レビュー~タイ語リスニング~」への2件のフィードバック

    1. コメントありがとうございます😊

      今は何語でもYouTubeひらけば音声は聴きたい放題で、字幕も割と見つかるので、ある程度の基本さえわかっていれば、素材をいくらでも見つけられるので、いい時代になりましたね!
      学生の頃、海外ドラマを見ても字幕を見つけるのに苦労してたのが懐かしいです(意地でも見つけましたが)。

      英語は海外ドラマや映画を見まくってた時期があったので、多分1、2年英語圏に暮らしたしたくらいの貯まりがあるかなぁ…と思ってます。基礎的な勉強時間も中高大学としているはずなので、投入した時間を考えても、外国語の中ではやはり1番楽なのかなぁと思います。一回くらい英語圏も暮らしたら、会話ももう少しましになるかなぁと思うのですが…!

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