眠りを誘うは香りかな

こんにちは!Mayutaです(^^)/

随分更新が滞ってしまい、更新の仕方も忘れつつあります(;^ω^)

直近は英検1級を受験してきたり、2月にはベトナム語の検定も控えているので、またそれらの記事も更新したいと思いますが、リハビリも兼ねて、今日は緩めの語学の話です。

  1. タイトルの背景「眠り×香る」
  2. 考察編

1.タイトルの背景「眠り×香る」

10年以上前になりますが、当時僕は北京に2年ほど語学研修を含めた会社の人材育成制度に乗っかり、中国語を勉強しながら働いていました。現地で外国語を学ぶ貴重な機会の1つだったのですが、やはり現地の人たちが日頃から使う言い回しや語彙というのにものすごい量触れられるので、非常に勉強になりました。

その中で、「ぐっすり眠る」に相当する言葉として「睡得香(shui4 de xiang1)」というものがありました。+αで「甘い」に相当する「甜(tian2)」が入ったりすることもあるようですが、香りという嗅覚情報が「眠る」という動作に作用するという点が、当時の僕には不思議でならず、即座に中国人に聞いて回りましたが、「いや、みんなそういうから」という点以外は満足いく回答は得られませんでした。

でもまぁ、「ぐっすり」ってなんで?とか、「すっきり」ってなんで?とか聞かれたとしても、僕もすっきりとする回答は出来ないので、そこは仕方ないですね(これだから語学は辞められない!)。

時を経ること7,8年後に、僕はベトナム語の学習を始めることになりましたが、その中でもまた、「ぐっすり眠る」に相当する言葉として、ngủ ngon(眠る+おいしい)という組み合わせを発見してしまったのです。

「今度はおいしい…だと…!」

ということで、もちろんその時もベトナム人に聞いて回りましたが、そういう言い回しということでそれまで疑問に思っていた中国語の言い回し解決の糸口になりそうな類似点も見いだせず、「ベトナム語はおいしいって味覚に関する言葉を使うのか」という程度にしか考えていませんでした。

今思えば、『おいしいもの=香りがいい』、可能性は高いので、当時の時点でもう少し考察しておくべきでした。そんなこんなでもう4,5年経った今日、たまたまnồng nànというベトナム語の語彙を発見しました。この語彙がまさに「香しい、眠りの深い」という意味だったので、中国とベトナムで同じ発想をしていた可能性がある、という点がよくわかりました。

ということで、久々にブログに記しておこうと、キーボードを叩いています(/・ω・)/

2.考察編

雰囲気から妄想する

まず、自分なりの仮説ということで、「香り」が「眠り」を修飾する可能性を妄想しておきたいと思います。

ぱっと思い浮かぶのは、「アロマテラピー」的な要素かな、と思います。日本でも香を焚いて臭いを誤魔…ではなく、風流にひたる習慣も古くからあったでしょうし、和歌などでも香りに関する表現は多くあり、特に夜這…ではなく、男女の関係においても「香り」と「眠り」には切っても切れない関係があったと思いますので、同様の習慣や感覚が大陸にもあった可能性が考えられます。

暫定的に「いい匂いの人と寝る時はぐっすり眠れる説」としておきたいと思います。

漢字の語源から考える

続きまして、真面目に考察したいと思います。

漢字の由来について、百度一下してみました(懐かしい響き…)。「」については、次のような説明がありました。

香(拼音:xiāng)是汉语一级通用规范汉字(常用字) [2]  。此字始见于商代甲骨文,其古字形上半部像禾黍成熟后散落的许多籽粒,下半部像盛粮食的器皿,合起来表示农作物成熟后散发出香味。香的本义指谷类散发的气味,泛指芳香。再引申作名词,指带有香味的东西。旧时也多指与女子有关的事物。芳香令人舒服,所以香引申为舒服或有滋味。香味为人所喜爱,所以香也引申指为人喜爱、受人欢迎。 [3] 

https://baike.baidu.com/item/%E9%A6%99/2028784

漢字としては甲骨文字の時代からその原型があるようで、上半分はイネやキビが成熟した後に落ちた粒を、下半分は穀物を盛るお皿を表しており、合わせて農作物が熟した後に発する香りを指す、とのことです。

なるほど、確かに、香りは「作物や物事が熟す」につながるので、「熟睡する」ことを表すイメージとして、適した言葉に見えてきますね。ベトナム語ではそれが「おいしい」まで広がった感じでしょうか。nồng nànとngonの用法の歴史や、「眠る」との組み合わせの歴史にもよると思いますが、いずれにせよそんな感じでしょう。

長年放っておいた課題も、漸く機が熟したようです(^^)/

それではまた(^^)/

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