こんばんは、Mayutaです(^^)/
本日もベトナム語読解練習②解答編をお送りします。問題はこちらをご確認ください。
序文で「自身をベトナムに住んでいる外国人だとは思っていない」と言っていたO’Reilly氏ですが、この段落ではより具体的にベトナムに対する感覚が語られています。
まずは、日本語参考訳から(^^)
故郷より親近感がある
2001年にベトナムに(1)渡るまで18年オーストラリアに暮らし、マネジメントのコンサルを経て、その後大学で教鞭をとったO’Reilly氏は、自身はベトナムに住んでいる外国人とは考えておらず、他の多くのベトナム人と同じだと考えている。
『私が一番はっきりとこのことを感じるのは、ここに来た(2)ばかりの外国人と会う時です。彼らは何にでも興味や驚きを示します。そのようなとき、私は自分自身がベトナムの文化や生活に深く入り込んで、まさに一人の現地人だと認識するのです。私は普段西洋料理というよりもむしろベトナム料理を食べる。故郷に帰った一番長い時でも6週間ほどで、残りの期間はベトナムに住んでいます。』と、O’Reilly氏は語る。
20年近く、毎日ベトナムの食品、考え方、ベトナム人(3)に触れ、ベトナムでの(4)生活を過ごし―友人と、同僚と、お互いに(5)気に掛けている近しい親友とともに―、この62歳の男性は、ここでの(4※)生活が『オーストラリアに帰るたびに少し退屈だと言えます』(6)という程に馴染むと感じている。『私は滅多にオーストラリアに戻ることはない、というのもA.私が息子に「父さんが帰国するのとお前がこっちにくるの、どっちがいい」と尋ねるといつでも、息子はベトナムに行きたいと言うからです。』(と語る。)
O’Reilly氏は言った。B.多くの人はこのことについて考えないだろうし、当然のことと思うかもしれないが、彼自身にとっては贈り物であり、ベトナムで暮らすのはとても快適だと。『オーストラリアに帰るたび、私が故郷と呼ぶ土地なのですが、運転に関してはベトナムにいる時よりオーストラリアにいる時の方が緊張するのです。(☆)というのも、私はラッシュアワーでさえベトナムでの運転に慣れてしまったからです。』と彼は語る。
20年という歳月は、O’Reilly氏が全てを知り(7)尽くし、ベトナムの文化を理解しようとすることを止めたという意味を持つわけではない。(8)逆に、同氏は、ベトナムの文化を理解しようとすることは彼がひとりの外国人教師という役割において毎日続けるべきものと見做している。『自身の学生がいる(9)お陰で、私はベトナムについて学び、ベトナムについて理解する原動力を持てているのです。私の(できる)範囲においては、経営者コミュニティや外国人がベトナムについてもっと理解できるよう、頑張って手助けするということを可能な限りいつでもやっているのです。』と同氏は語る。
【語彙問題】
1.下線部(1)~(4)に入る適切な語彙をA.~D.から選んでください。
| (1) | A. |
chuyện |
B. |
chuyến |
C. |
chuyển |
D. |
chuyên |
まずは”同音異調”の単語からです。ベトナム語は同じ文字列なのに声調が異なれば意味が異なる言語です。『声調記号がどうしても覚えられなくて』という方は、あわせて別の声調の単語を調べ、意識してみると良いかと思います。漠然としたグループから1つを選び出す(chuyênに対して6つの声調記号の中から正しいものを選ぶ)よりも、意味の組み合わせについて意識を持っている(6つの可能性のうち、1つは「〇〇」の意味で、1つは「▲▲」の意味だった、ということを知っている)方が、記憶の結びつきを構築しやすくなるかと思います。
前置きが長くなりました。今回はchuyênです。A.から順にA.「話、事柄、話をする」、B.「(運送・フライト・旅行の回数を名詞化)便、…回、旅」、C.「【転】移動する、渡る、送る、移る」、D.「【専】集中している、専門的な」となります。今回はC.が正解となります。chuyểnはđếnの他にもsang「渡る、(方向を指して)…へ」との結びつきが強く、chuyển sangでも「…へ移る」と使えますが、chuyển A sang Bで「AをBに移す」などの使い方もできます。
| (2) | A. |
đang |
B. |
mới |
C. |
lâu |
D. |
đương |
第2問は「…ている」、「…したばかり」等の動作の経過・段階(アスペクト)に関連する語彙問題です(C.のlâu自体は異なりますが)。それぞれ、A.「…している最中」、B.「…したばかり」、C.「久しい、長い間」、D.「…している最中で、【当】引き受ける、担当する」の意味になります。D.のđươngはđangの訛りであるとの説明もありますが、同様の意味があるようです。
空欄箇所からその後半で、『ベトナムに来〇〇〇な外国人は何にでも興味や驚きを示す』という話をしていますので、ここでは来た”ばかり”のB.を選ぶのが適当です。C.のlâuに関しては、Anh đến Việt Nam lâu chưa?(ベトナムに来られて長いですか。)のように、動詞句に後置し、かつ、完了のアスペクトを示すrồi/chưaと用いて、「…して長い間経っている」という意味で使うことができますが、空欄は動詞句の前ですので、今回は選択できそうにありません。
| (3) | A. |
tiếp cận |
B. |
tiếp theo |
C. |
tiếp xúc |
D. |
tiếp thị |
tiếp「【接】接する、追加して…する」を含む語彙の出題です。順に、A.「【接近】接近する、近接している、(+ vớiで)習得する」、B.「後に続く、引き続く」、C.「【接触】接触する、(+vớiで「日常的に」)触れる、コンタクトする」、D.「【接市】マーケティングする、営業活動をする」となります。今回は、thực phẩm以降が対象となりvớiがあること、毎日という状況から、C.が正解となります。D.のtiếp thịは「市場に接する」が転じて、「マーケティングする」ということになりますが、個々のお客さんであれば、tiếp khách「【接客】接客する」となります。
| (4) | A. |
cuộc |
B. |
niềm |
C. |
nền |
D. |
nỗi |
続いての問題は、「類別詞」に相当する語彙です。「類別詞」は名詞の種類に関しての情報を与えてくれる、日本語の「助数詞」(冊、匹、…等)に当たる言葉と理解していますが、ベトナム語では形容詞や動詞を概念として名詞化する働きを持つ語彙も存在し、これを「類別詞」と整理してしまってよいのか不勉強なのですが、ここでは「類別詞」とさせてください(;^ω^)
それぞれ、ある一定の意味を持つ語彙と結びつくという点では、通常の「類別詞」と同様です。”名詞化”という働きだけですと、việc/sự/cáiなどがありますが、これらの語彙よりも結びつく語彙のイメージが固定化されている点が異なります。
A.は「【局】(行事・イベント・社会的な活動と結びついて)行事、活動として名詞化する」という働きを持ちます。将棋や囲碁などで「1局」と言ったりしますが、ある活動について、開始から終了までを含めて切り出し、その一部始終を「1局」として認識するイメージでしょうか。
B.は「積極的な感情の形容詞を名詞化する」という働きを持ちます。一番よく見かけるのはvui「うれしい」やhạnh phúc「【幸福】幸せな」でしょうか。ベトナムのポップミュージックはバラードが多い印象ですが、歌詞などでよくniềm vuiというのを目にします。
C.は「土台、敷石」という意味の名詞ですが、それが転じて「社会基盤、社会生活の基礎的な語彙に結び付く」働きを持つ語彙です。これは一般の「類別詞」として問題ないかと思います。văn hóa「文化」やkinh tế「経済」などと結びつきます。
D.は「消極的な感情の形容詞や待望するも実現できていない感情を名詞化する」働きを持ちます。こちらも、歌の歌詞などによく出てきそうですね。buồn「悲しい」などとの結びつきが多いようです。
今回はsống「生きる、生活する」と結びつくものを選ぶ必要がありますが、A.が正解となります。「日々の生活」を指す場合はcuộc sốngとなりますし、「或る人の一生」であれば、cuộc đờiという結びつきになります。余談ですが、囲碁の格言に「どう打っても1局」というものがあり(将棋にもあるかもしれません)、「打ち間違いや失敗があっても、それはそれで1局なので、最後まで大事に打ちなさい」という意味(と理解している)だそうで、人生訓っぽくて個人的に気にいっています(^^)
| (5) | A. |
quan hệ |
B. |
quan trọng |
C. |
quan sát |
D. |
quan tâm |
quanが共通する語彙問題です。A.から順にA.「【関係】関係」、B.「【関重】重要な、大事な」、C.「【観察】監察する、監視する」、D.「【関心】関心を持つ、注意を払う、気に掛ける」となります。
交友関係など人間関係に関する説明個所ではありますが、「…について」のđếnとの結びつきからも、D.が正解となります。quan tâm đến nhauで「お互いに気に掛けている」となります。
| (6) | A. |
nơi |
B. |
cùng |
C. |
nỗi |
D. |
lúc |
第6問はđến「来る、到達する」と組み合わせる熟語シリーズです。それぞれ、A.「まもなく来る、ついにやってきた」、B.「最後まで、とことん」、C.「…するまでに、…するほど」、D.「いざとなると、(そのような)時になると」となります。
O’Reilly氏がベトナムでの生活に馴染んでいると感じている、という一節につながっていて、その後半に「オーストラリアに帰るときはいつも少し退屈だと言える」とあるので、そのように発言してしまうほど馴染んでいる、という接続関係になりますので、程度を表すC.が正解となります。
đến nỗiはベトナム語検定の穴埋め問題でもよく見かける問題で、長文の穴埋めなどでも出てくることがありそうな表現です。A.のđến nơiは更にđến chốnを続けて、đến nơi đến chốn「最後の最後まで、徹底的に、周到に、微に入り細を穿って」という意味になります。nơiもchốnも「場所」を指す語彙ですので、「行くところまで行く」というイメージかな、と思います。
| (7) | A. |
mất |
B. |
hết |
C. |
lầm |
D. |
ngầm |
動詞に後置して、意味を付与するタイプの語彙シリーズです。元々の意味はそれぞれ、A.「失う、費やす」、B.「終了する、尽くす、まず」、C.「誤る、間違える」、D.「地下の、隠れた、こっそりと」となりますが、動詞と結びついて元の意味をその動作の結果や様態に反映する働きをします。
tiêu mất「消費する」、hiểu hết「すっかり理解する、理解し尽くす」、hiểu lầm「誤解する」、hiểu ngầm「言葉にせずとも理解する」といった組み合わせが考えられます。ということで、今回はB.が正解です。「ベトナムの文化についてすべてを理解して、理解しようとする試みを止めたわけではない」という説明になります。
| (8) | A. |
Tóm lại |
B. |
Ở lại |
C. |
Trái lại |
D. |
Nói lại |
反復動作の意味を持つlạiを題材にした問題です。lạiは動詞や形容詞に前置するケース、後置するケースの2パターンがあり、その中でも付与される意味合いがいくつか存在します。今回は後置するケースです。訳語はそれぞれA.「要するに」、B.「残り続ける」、C.「反対に、逆に」、D.「もう一度言う」となります。D.は反復動作での用法になっていますね。
A.の場合に付与されるイメージは「収束」です。何かを束にしたり、一か所に集める場合が多いと思います。日本語だと「十把一絡げ」が近いと思います。他にも、xúm lại「寄り集まる」などがあります。
B.に付与されるイメージは「継続」です。これは反復動作が一定期間続く、と理解してしまってもいいかもしれません。ở lạiであればそこに居続けるので「残る」、để lạiであればそこに置き続けるので「残す」、といった訳語になります。
C.に付与されるイメージは「折り返し」です。あるポイントからくるっと回って戻ってくる矢印をイメージすると良いかな、と思います。tráiは「逆の、反対の」という意味になりますが、ある方向に議論が進んでいく中、反対側にくるっと目を向けて言及する、そんなイメージになるでしょうか。動詞との結びつきであれば、trở lại「戻ってくる」が良く目にする表現かな、と思います。
D.は「反復」です。もう一度言う、もう一度やる、もう一度…等のシリーズですね。
設問個所は、20年間住んでいれば普通に考えたら学びを止めてしまいそうな状況なのですが、O’Reilly氏は学ぶ姿勢を持ち続けている、という内容ですので、文のつながりを考えると、C.が正解となりますね。
| (9) | A. |
Mới |
B. |
Nhớ |
C. |
Mời |
D. |
Nhờ |
語彙問題の最終問題は、依頼や勧める表現で頻出で、スペルを間違いやすいnhờとmớiからです。自分が相手に何かをお願いしたい場合はnhờ、相手がしたいだろうことを勧めてあげる場合はmờiでした。スペルはどちらもThanh Huyềnで、下げ方向です。
私は、「お願いします」というときは頭を下げるし、相手に何か勧めるときは手のひらを返して下の方に向けるのでThanh Huyềnと覚えました!(^^)! Thanh Sắcのmớiは「新しい」、nhớは「覚えている、懐かしく思う」でした。
さて、今回ですが、nhờに「…のお陰で」という用法があり、それを知らないと解答難しかったかもしれません。Nhờ sự giúp đỡ của anh, tôi có thể làm hết được.(あなたが手伝ってくれたおかげで、すべて終えることができました。)といった言い方で使用ができます。この場合関係詞の位置づけですので、名詞(上記は名詞化した動詞)が直後に来ますね。
【並び替え問題】
2.A.およびB.のカッコ内のベトナム語を次の意味になるように並び替えてください。
A.私が息子に「父さんに帰国してほしいか、お前がこっちにきたいか」と尋ねるといつも
A. ( rằng / lần / đây / sang / con trai / mỗi / con / về thăm / bố / muốn / hay / con / hỏi / tôi )
和訳が与えられていますが、問題①の解答編で記載した手順も参考に解いてみてください!
構造として複文になりますので、【私は息子に〇〇〇と尋ねるといつも】/【〇〇〇の内容部分】の2つに分ければよいかと思います。前半部分の述語はhỏi、後半部分はmuốnが述語の主になり、前半はmỗi lần … (thì)「…するといつも、…するときは毎回」とhỏi 人 rằng…「人に…と尋ねる」、後半はmuốn 人 動詞「人に…してほしい」というところまで見えれば正解になるかと思います。
正解) A. Mỗi lần tôi hỏi con trai rằng con muốn bố về thăm hay con sang đây
B.多くの人はこのことについて考えないだろう
B. (nghĩ / người / này / không / nhiều / điều / về / sẽ)
B.は短文です。述語は「…について考える」のnghĩ về、主語は「多くの人」のnhiều ngườiですね。今回はsẽ「…する予定で、…するだろう」の否定文の語順が正しいかどうか、がポイントでした。sẽ/đãともに、否定語のkhôngはsẽ/đãの後でしたね。
正解) B. Nhiều người sẽ không nghĩ về điều này
【和訳問題】
3.二重下線部の(☆)に適切な接続詞を入れて、全体を日本語訳してください。
…việc lái xe ở Úc làm tôi thấy căng thẳng hơn cả lái xe ở Việt Nam (☆) tôi đã quen với việc lái xe ở Việt Nam ngay cả trong giờ cao điểm”…
穴埋め和訳の複合問題にしてみましたが、よく考えたらいくつか候補が出てしまいますね(;^ω^)次回以降もう少し考えて出題します!
前半部分は直訳すると、「オーストラリアでの運転はベトナムでの運転よりも私を緊張させる」となっています。後半部分は冒頭だけ訳すと「私はベトナムでの運転に慣れた」です。そうすると、接続関係は因果関係になりそうです。「ベトナムでの運転に慣れたので、オーストラリアでの運転は…」とするべく、穴埋め箇所はvì(あるいはそれに相当する理由を示す接続詞)が入れば正解です。
ここまでできた方は、残りのngay cảの訳が出来ればokかなと思います。ngay cảは「…さえ、…すら」という訳語になりますが、本文中にあるthậm chíと何が違うの?と思われる方もいらっしゃると思います。この2つは訳語上同じですが、確かに違いがあるようですので、後日別途まとめてみたいと思います。極端な事例を指す、という点では共通しているようです。ここでは、「母国でないベトナムで運転すること」でさえ結構ハードルが高いことなのに、「車やバイクでごった返しているラッシュアワーでさえも大丈夫」という意味が付与されています。
正解) というのも、私はラッシュアワーでさえベトナムでの運転に慣れてしまったからです。
【内容一致問題】
該当する記述箇所に注意しながら解答しましょう(^^)/
4.本文の内容に合致するものを次のA.~E.から2つ選んでください。
A. O’Reilly氏は普段ベトナム料理より洋食を好んで食べている。
⇒第2段落の”Tôi thường ăn …”の記述と逆になってしまうため、一致しません。
B. O’Reilly氏はベトナムでは車を運転しない。
⇒めっちゃ運転してます。第4段落の内容と一致しません。
C. O’Reilly氏の息子もベトナムにくるのが好きだ。
⇒第3段落での父親からの質問に対して、“cháu luôn bảo rằng muốn sang Việt Nam.”と答えているので、息子さんもベトナムに行くのが好きだと考えることができます。cháuは自分の子供への呼称で、日本語で言ったら「せがれ、うちの子」のような意味合いでしょうか。ベトナム語では他人の子供でも、親しみを込めて使えるそうです。ご近所付き合いのある子どもとか、そんな感じでしょうか。
D. O’Reilly氏はオーストラリアに帰国する時は一度に6週間以上滞在する。
⇒第2段落の最後の文によると、lâu nhất là khoảng 6 tuần「長くても6週間程度」とありますので、一致しません。
E. 20年ベトナムにいてもO’Reilly氏はベトナムについて学び続けている。
⇒第5段落の冒頭の内容と一致します。20年という歳月がたっても、学び続ける原動力がある、という内容でした。
ということで、C.とE.の2つが内容として一致します(^^)/
だいぶ長い解説になってしまいましたが、以上で今回の題材を終わります!次回は、ちょっと医学寄りのテーマから出題したいと思います(^^)/
それでは、皆さまGWの残りも楽しくお過ごしください(^^)/
