こんばんは!Mayutaです(^^)/
年明けからあっという間の2か月間でした。前回の記事で書いてはいたのですが、1月から語学教育関連の仕事に就くことになり、ベトナム語とインドネシア語の授業の内容を考えて、受講生の自主学習のサポートをして、その他英語・中国語・日本語の学習法や教え方について考えて…とやっていたら、本当に飛ぶように時間が過ぎてしまいました(;^ω^)
1月のアジアの旧正月の時期くらいから、Facebook上でベトナム・インドネシア・ミャンマーあたりの国の方々からのFriend申請が波のように押し寄せてきていまして、ほとんどAcceptしていたところ、年始に400人ちょっとだったFriend数が、現在1,600を超えそうです…笑
その大半がベトナムの方々なのですが、日々Messengerで山のようなメッセージとともに、「日本語教えてほしい」、「この文法の意味がよくわからない」という質問ももらっていて、なるべく返しているのですが、いろいろ勉強させてもらっています。
さて、今日はその中から、結構よくある質問として「ありがとう問題」についてです。
①「ありがとう」≠”Cảm ơn”?
ベトナム語では、「ありがとう」に当たる言葉として
Cảm ơn !
というものがあります。英語のCome on!と同じ発音だと思っている方も多いのですが、厳密には違いがありますので、ベトナム語を勉強されたい方は本屋でチェックしてみてください(^^♪
さて、この”Cảm ơn”ですが、より強い感謝の気持ちを表すために、ベトナム語で「たくさん」を意味する”nhiều”という単語と一緒に使われることもあります。
Cảm ơn nhiều!
ベトナムの方からよく聞く質問でもありますし、ベトナムの方々がベトナム語と同じ気持ちを伝えようと使う日本語にこんなのがあります↓
たくさんありがとう!
…気持ちはわからないことはない。笑
日本人感覚では、「たくさんありがとう」とは言わないとすぐわかるものの、ベトナムの方々からしてみると、『もっと感謝の気持ちを伝えたいのに何で?』ということになってしまいますし、『じゃあ、そう言いたい場合なんていうの?』というのが次に来る質問です。
②「ありがとう」と”Cảm ơn”の違いについて
では、なぜベトナム語では「たくさん」がokで、日本語ではダメなのでしょうか。
この違いはこれら2つの言葉の構成に違いがあるからだと思います。ベトナム語の”Cảm ơn”は、中国由来の漢字語である、「漢越語」が存在し、次のように書くことができます。
感(cảm) 恩(ơn)
こうなると日本人感覚でも元々の意味は「恩義に感じている」というものだと分かるかと思います。今日では”Cảm ơn”は感謝の意を示す感動詞という部類に入るのだと思いますが、元々の意味に沿って考えれば、「恩」は名詞であり、その大小や多少を表す形容詞(形容動詞)とくっついても問題はなさそうですね。
一方で、「ありがとう」は漢字を交えて書くと次のようになりますね。
有り難う
元々は「有難い」という意味の形容詞で、「滅多にないこと、稀なこと」を示す言葉が由来になっています。それが今日では感動詞として定着していることになります。
元々は仏教に由来するそうで、「この世に有ることが難しい」=「なんて幸運なんでしょう」ということから、感謝の意を表す言葉として近世頃から定着し始めたようです。
元々の品詞が形容詞である以上、「たくさん」という言葉と一緒に使うことはできなそうですね。そもそも「滅多にないこと」である以上、「ありがとう」の時点でかなり強い感謝の意になっているはずなのですが、現在では気軽に「ありがとう」と言ってしまいますね。笑
余談ですが、私がホーチミンに滞在していた半年で、いろんな友達がベトナム語の勉強を手伝ってくれたり、親切にしてくれたりしていたので、その都度”Cảm ơn”と言っていたのですが、仲の良いベトナムの友達曰く、「友達として当然のことだから、そんなに感謝しなくていいよ、水臭い」とのことでした。
「ありがとう」も本来はそんなに多用するべき表現ではないのかもしれませんね。
由来について考えていたら、ふと、『あれ、「すみません」はなんですみません何だっけ…?』という疑問が湧いてきてしまったので、次回は「すみません」について1記事書きたいと思います(^^)/
それでは(^^)/
