こんにちは、Mayutaです(^^)/
本日でベトナムでの語学研修(という名の中年男の人生の夏休み)の3か月目を修了して、一旦日本へ帰国する予定です。当初、3か月と決めてこちらに来たのですが、ベトナム語力がまだ思うようなレベルに達していなかったこともあり(ベトナム語難しい…!)、先月のうちに2か月延長することを決めたので、すぐにまたホーチミンに戻り、合計で5か月ホーチミン市で暮らすことになりました。とはいえ、あっという間に終わってしまう気がしています(悲しいかな…( ;∀;))。
と思っていたら、既に各地で影響が出ているようですが、台風19号の影響で、ホーチミンからの航空便が欠航に…仕方ない状況なのですが、本日付で3か月の旅行ビザが切れてしまう私にとってはちょっとピンチです(なんてシンデレラ状態…)!夕方に欠航の連絡をもらったものの、ビザも振替の有無も相談したかったので、早めに空港入りして、旅行会社の方々が来るのを待っている状況です✈
ちなみに、早すぎて自分の航空会社の人がいなかったのですが、ビザの状況が状況なので、「取りあえず○○○社の人に誰かにコンタクトできないかな?」と、予定カウンターにいたキャセイパシフィックのお姉さんに相談したところ、「とりあえず聞いてみるから」と対応してくれました。その途中で「やむを得ない事情だし、航空会社の方でビザの方は何かしら手を打てると思うよ」、と言ってくれていたので、まぁたぶん大丈夫でしょう…!7月にもキャセイ乗ったのですが、イメージが全然違いました。やさしい対応(/・ω・)/
さて、本日のタイトルですが、色々な語学に手を出していることを知っている知り合いの方々からよく尋ねられる質問で、今回ベトナムで語学留学したことだし、今一度自分の思うところをまとめておきたいと思います(全3回くらいを予定しています)。
「留学ってした方がいいの?」
結論から先に書いてしまうと、留学に求めること(効率・効果・達成目標)次第で人によって異なる、というのが客観的な回答で、個人的な感覚では、行った方がきっと楽しいよ!、という感じになってます。また、想定されるのは「高校生以上」となり、子供の外国語学習には当てはまらないと考えます。
0.最初に~私の語学学習の変遷~
「そもそも留学の善し悪しを語る資格あるんかいな」という声が外からだけでなく自分の中からも聴こえてきそうなのですが、国内での学習環境で学んだ言語が3か国語目、海外での学習環境で学んだ言語が2か国語目に入りましたので、それぞれの環境での善し悪しについては、それなりにお伝えできる部分もあるのではないかなぁと思っています。
いずれも少なくとも中級以上にはなっているもので、『文字だけわかる、簡単な挨拶ができる、旅行でこっちの言いたいことは言える』というレベルの言語は除いています。
現在、自分の中で学習環境別に以下のように分類しています。
① 国内学習(英語、フランス語、インドネシア語)
② 国内学習→海外留学(ベトナム語)
③ いきなり海外留学(中国語)
①国内学習グループの語学学習
英語(1999年~)
英語に関しては、典型的な日本の受験方式での勉強が原点だと思っています。中学生で英語が学習科目に加わり、高校生で受験に向けて準備して…というのが始まりでしたが、正直、初期の段階でこれだけしっかりした基礎(文法力・語彙力)を確立できた言語はまだありません。後述しますが、それくらい受験英語で培える基礎は馬鹿に出来ないし、日本国内でも英語の学習環境はかなり充実しているので(ネットが発達した今では尚更)、中高で習う英語の内容は疎かにできません。
一方で、大学を卒業するまで会話は非常に苦手でした。言いたいことが会話のテンポに間に合わない、という状態で、これは日本人の多くが経験する感覚だと思います。よく「受験英語の弊害」という方もいらっしゃいます。『会話を意識した英語学習の時間が足りないのでは』という観点では確かにそうだと思いますが、会話練習をするための環境(先生の英語会話力、ネイティブスピーカー́またはネイティブに通じる発音で話せる講師の数、etc.)が十分にあることが前提になると思います。その機能を中学校・高校に持たせることができるのか、最近の中高生の環境は私が中高生の頃に比べれば変わっているかもしれませんが…
一方で、個々人のレベルであれば、適切な会話トレーニングを実施するための選択肢はかなりあると思います。ネットでもいいし、本屋に行っても音声教材が文字通り山ほどあります。私も大学に入ってからは、大学で留学生の友達をつくる傍ら、市販の英語会話学習本を毎日読み聴きすることで、1,2年経つ頃には会話も大分慣れることができました。
- 英語は受験英語(高校卒業レベルの文法・語彙)の基礎が非常に有用
- 会話は使ってしっかり時間をかけてトレーニングを。スポーツ用語を覚えたからと言って、すぐにボールがうまく蹴れるわけではありません。
フランス語(2006年~)
フランス語に関しては、大学の第二外国語でした。受験を終えてすぐのタイミングだったので、その時点までの英語学習方法をそのまま転用して学習し、大学2年の秋に入学当初に節目の目標としていた仏検2級に合格したので、その後は会話中心のクラスに移って維持…という形で卒業まで細々と勉強していました。語学専門の学部のある大学ではなかったので、大学の授業でのレベル感はまちまちでした(2年生から”上級”と名の付く講座に出席しても問題ない)。
また、フランス語を学ぶ過程で、文法の面でも語彙の面でも「英語との対比」非常に強く意識させられました。この意識はその後の言語学習にもかなり役に立っています。特に語彙については、基本的な単語(avoir/ami/je…)は直接フランス語として覚えるとして、英単語→フランス語単語の変換ルールのようなものを自分の中で作り、その変換公式で対処して使える単語がないかのチェックもよく行っていました。これで、『既に知っている知識の活用』も図れました。後述しますが、日本人にとっての中国語はこれがより顕著に実施できるケースになると思います。
文法に関しては、フランス語を学ぶ過程で逆に英文法の理解が深まる、ということが多かったと記憶しています。特に、動詞の時制とアスペクトについては、フランス語は英語に比べて変化が豊富です。なぜこういう変化をするのか、という理由についても本によっては学べました。「数をこなして丸暗記」であった英文法も数多くありましたが、単なる丸暗記が理解に変わると、それだけでも長く使えるツールになります。
- フランス語は英語との対比。学習方法だけでなく、「既に知っていること」が活用できないかも常に意識する。
- 追加的に外国語を学ぶと既習言語の理解が深化することもある。
インドネシア語(2017年~)
インドネシア語に関しては、このブログ設立のきっかけでもありますが、「30歳になって何か新し事を始めよう」、と思い立ち、『目標を東南アジアの言語学習』に決め、手始めに始めたものです。学習開始して4か月でC級、10か月でB級まで取得しました。
開始して気づいたのですが、インドネシア語をはじめとする東南アジア言語の国内の学習環境は正直あまり良くない(というか、他言語程整っていない)、ということです。学習人口を考えれば仕方ないとは思いますが、英語・フランス語・中国語等に対して学習教材に限りがある、というのが主な理由です(フランス語も初級が手厚いわりに中級以上が手薄だったりしますが)。これは今後どんどん増えていくことが期待される部分で、実際に私が勉強し始めた2017年からの2年間でも、途中国交正常化60周年があったりと、節目に合わせて学習教材で新しいものが出ているのをよく見かけました。
文法についてはいまだに整理がし切れていないのですが、体系的に学べる本がほとんどなく、また、語法的な解説の本もほとんど見つけることができないため、国内で独学する際には「習うより慣れよ」方式を取らざるを得ず、「丸暗記」せざるを得なかった知識が多かった感覚です。これだとあまり長い間記憶しておけない気もするのですが、この場合も『既習言語とのリンク付け』というのは非常に役に立ちます。
また、インドネシア語において覚えたことが、ベトナム語で役に立つ、という事例もありました(インドネシア語のbaru(新しい)とベトナム語のmới(新しい)の用法など)。英語⇔フランス語のケースと同様、他の言語での理解の深化につながるケースがやはりあります(新たに学ぶ言語を目的語に取るなら『新規言語とのリンク付け』)。
一方で、幸い既に社会人だったこともあり、インドネシアにもちょくちょく旅行に行くことができ、現地で会話してみたり、本屋に行って原書を買ってみたりと、実際に使う機会も定期的に持てていました。学習開始後の早い段階でこうした機会が多く持てるというのは、初めての経験でしたが、モチベーション維持に非常に役立ちましたし、現地の人の話し方に学ぶことは「習うより慣れよ」方式においては一番良い方法だと思います。。
- 体系立った学習教材・学習環境が全ての言語にあるとは限らない。
- 「丸暗記」せざるを得ないこともあるが、『既習言語とのリンク付け』⇔『新規言語とのリンク付け』を行うことで、連鎖的な記憶に整理することも可能。
②国内学習→海外留学グループ
ベトナム語(2018年~)
今回のベトナム語がこのパターンですが、まだサンプル数が少ないので、このグループ内での別言語との比較ができていません(向こう10年で増えると思いますが)。
日本の大学生または大卒の方が英語圏に留学するとすれば、その時点でのレベルを別にすれば、このグループに当てはまるかな、と思います。
ベトナム語は2018年にインドネシア語の目標試験を終えたころに開始し、約1年半かけて400時間日本で勉強しました。その後、2019年の7月から、ホーチミン市の大学の外国人向け語学コースに通いながら、ベトナム語の学習を進めています。
この『400時間』というのは、語学学習における一つの区切りといっても良い学習時間だと思っています。たまたまですが、インドネシア語のB級に合格したタイミングも凡そ400時間程度学習した時期で、そのほか多くの語学検定においても、2級くらいのレベルの想定学習時間が『400時間』とされているように思います。英検もおそらく学校での授業時間・テスト対策などを含めれば、この『400時間』程度になるのではないか、と考えています。
ベトナム語は国内で手に入る教材にかなり限りがある状態が続いていますが、これも人の往来が年々増えていることもあり、徐々に教材が増えていると思います。一方で、語学学習教材というのは、国内で販売される書籍に限って言えば、中級以上のレベルを想定した教材がいきなり増えることはまずありえないと思っています。よほど精力的な先生がいらっしゃる、とかでないかぎり、まず増えるのは初級レベルか、文法とかはとりあえずおいておいて「旅行向け」、「簡単な挨拶を」という書籍から増えていくのが普通だと思います。
これはマイナー言語の宿命だと思いますが、ひとまず裾野が広がることが全てでしょう。これも致し方ないことだと思います。そんな中、ネット上で『日本語』に縛られなければ、教材は結構あります。これをどこまで活用するか、というのも、国内学習時点で重要な要素です。
一方で、『日本語』に縛られなければ…と書きましたが、東京外国語大学などの言語モジュールが、困ったときのレファレンスとして大変役に立ちます。さすが研究者のたくさんいらっしゃる学校…!と有難い限りです。
また、ベトナム語は「発音」が非常に独特な言語のひとつです。中国語も当初相当苦労したのですが、それ以上でした。また、国内であまり発音中心の練習ができていなかったこともあり、読んでわかるレベルに対して、聴き取りとスピーキングのレベルが追い付いていない、という事態にもなっています。現在絶賛矯正中ですが、一度独学で身についてしまったものを変えるのは、結構大変な作業ではあります。この点はより早いタイミングでネイティブのきちんとしたトレーニングを受けた方が良かったな、と思っています。
- マイナー言語においては、初級レベルが手厚い一方、中級以上まで想定した積み上げ教材は日本国内では限られている。
- 発音が肝になる言語では、国内独学では「勉強したのに実際に使えない」とギャップを感じてしまうケースもあり得ますので、適切なタイミングで習得・矯正が必要。
③いきなり海外留学グループ
中国語に関しては、2011年から当時働いていた会社の研修プログラムに参加することができ、1年10か月中国に留学する機会を得ることができ、これが人生初留学となりました( ;∀;)
このグループも、まだサンプル数が少ないうえ、そもそも日本人にとって中国語を『全くの未学習言語』として分類してよいものなのかも悩んでおり、今後どこかのタイミングでいきなり海外留学する言語を作って比較する機会を設けたいな、と思っています。
ご存じのとおり、中国語は字体の違い(簡体字と日本漢字)はあれど、かなりの部分で漢字を通した理解が可能であり、また、ことわざや成語等にも多くの共通点(というよりも、かつて中国から輸入した考え方・言葉)が多く、その点でも日本人にとっては親和性の高い言語といえます(高校時代に漢文を勉強する機会があれば更に)。
一方で、難点は発音・イントネーションで、ベトナム語と同じ議論ですが、最初の段階で間違えると、恐らく後から補正するのにものすごい労力が必要になります。私は幸いにして北京で学習開始となったので、発音に関しては初期の段階で相当に訓練を受けることができました。
中国語の教室についてまず先生に言われた言葉が、「発音良ければ全てよし」でしたが、これは本当に正鵠を得ていた言葉だったな、と思っています。中国語は日本人にとって「読み方をプラスすれば比較的すぐ使える親和性の高い言語」ということになると思います。
実際、待ちゆく人の中国語の順番は、結構崩れているケースが多く、「授業の文法でこう習ったけど、会話の時はこういう順番で言うんだ」というような事例が街なかで山ほどありました。発音の練習が十分であれば、取りあえずオウム返し的に言っていることをコピーでき、それを覚えるだけでも「ネイティブっぽく」なります。
中国語に関しては、国内学習で学んだ言語とは全く異なり、反射レベルで覚えた/学んだ結果反射レベルに到達した、という知識が多いです。国内で覚えた言語も、英語なんかは長くやっていることもあり、「日本語を介さずに意識を伝える」ことができる部分もあるにはありますが(HelloとかGood morningとか…笑)、反射レベルということまでにはほとんど至っていません。中国語に関しては、それが半年過ぎるころには一定出来上がってきていたので、その時点でも英語を10年程学んでいた身としては、かなり不思議な感覚でした。
- 日本人にとっての中国語は「初めて触れるもの」ではない。漢字の知識をフルに使えば、世界的に見れば「発音のヘタな上級学習者」。
- いきなり海外環境は学んだ知識や技術がすぐそのまま実践できるので、「反射レベル」に到達するのが非常に速い。
…ザーッと書きましたが、0.で疲れてしまいました。。。笑
次回Part.2で「1.学習環境別の善し悪し」について書きたいと思います。
そろそろ航空会社のカウンターがオープンするので、行ってきます( `ー´)ノ
それでは(^^)/

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